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井 伊 美 術 館
当館は日本唯一の甲冑武具・史料考証専門の美術館です。
平成29年度大河ドラマ「おんな城主 井伊直虎」の主人公直虎とされた人物、徳川四天王の筆頭井伊直政の直系後裔が運営しています。歴史と武具の本格派が集う美術館です。
*当サイトにおけるすべての写真・文章等の著作権・版権は井伊美術館に属します。コピーなどの無断複製は著作権法上での例外を除き禁じられています。本サイトのコンテンツを代行業者などの第三者に依頼して複製することは、たとえ個人や家庭内での利用であっても著作権法上認められていません。
※当館展示の刀剣類等は銃刀法に遵法し、全て正真の刀剣登録証が添付されている事を確認済みです。
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◇連載更新のお知らせ◇
(あかおにのやきずいばなし)
甲冑・刀剣が好きになったきっかけは人それぞれ。国内有数の武具専門美術館を個人で開館するに至った「甲冑好き」である館長の、「いままで」の連載です。
最新話:「青年時代 3」
初めから:「稚きころ」
その他の読み物や論文はこちらから。
井伊家にご興味のある方、甲冑・刀剣研究を志す方々は、ぜひ一読ください。
研究やメディア協力などの傍、不定期で館長による連載を更新しています。甲冑や刀剣裏話や雑感など、話題はさまざまです。
六十二間小星兜(真田信繁(幸村)所用) | 六十二間小星兜(大野修理治長所用・彦根藩家老岡本家伝来) | 鳥毛の棒馬印(木俣守安大坂陣所用) |
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大天衝輝く代表的な井伊家当主の甲冑 | 井伊直虎念持観音 | |
井伊直政神像 | 井伊家始祖:井伊共保神像 | 井伊直弼達磨画讃 |
長野主膳居宅「桃廼舎」古材 |
井伊美術館での日々
日本のみならず世界にのこる甲冑武具に興味をもち、あわせて出身地彦根藩井伊家の武具、軍制、文書記録等の採集調査に係っていつのまにか半世紀をこえました。これらの成果の一斑を公開するため、京都に戦陣武具資料館を設けたのが既に30年前、これが井伊美術館となってもう16年(平成27年現在)、早いものです。こうしてひとつの事を続けて来られたのも、神仏の御加護以外何ものでもないと思います。古色蒼然たる表現といわれるかも知れませんが、まことに天祐神助だと思います。感謝することしきりであります。現在古希に加えて2年ですが、これまで同様、変わらず歴史的に重要な甲冑武具や古文書資料をみつけ、世に紹介して、旺盛に古文化の探究活動を続けたいと願っています。
近年は、大老井伊直弼の公私面にわたる新知見に関して、メディアからの取材を受ける機会が多くなりました。これまた50年来史料採集を重ね続け、その伝記(『雪の朝に向って』——平成三十年刊。発売中「井伊直弼史記 若き日の実像」、詳細はこちら)をまとめはじめた私にとって、実に時宜を得たことと思います。今頃になって執筆とは少し遅きにすぎる身のふり方ですが、できる限り真にちかい直弼像をものするには、速成は禁物だと思っています。一見怠惰に似た無駄な時間も、爛熟には必要なのではないかと、おのれのおくてなさまを手前勝手に言い訳して納得しています。しかし一方に、いくら時間をかけても熟成度数の上らないものがある。ただ仕込量が多いだけの酒樽もあるという厳しい現実があるということを忘れてはなりますまい、と思っています。
ヨロイカブトやカタナ、それにゆかりの深いわが井伊家の歴史などに取り憑いて久しくなりました。もはや離れることはかないません。仕事は地味で孤独な作業ですが、今後もやめることはないでしょう。時勢に阿諛せず、世間に迎合せず、不器用な「狷介不羈庵」の独歩です。この姿勢を理解し展覧会等に応援協力して下さる蒐集家、所蔵家が増え続けていることも、有難いことです。
開館以来常に問題意識をもって特別展を開いていますが、毎年、これが最後の催しだと覚悟してやっています。どこまで行けるか、それもこれも全て「任運」、天命をうけるのみというところでしょうか。釣竿で海の深さを探りつづけます。
平成二十七年六陽
井伊 達夫識
開館以来人々の往来を微笑を持って見守りつづけてきた万千代(直政)人形。
当館のマスコットです。
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